大人の発達障害は治らない?!精神科医に言われた言葉




筆者には別居中の発達障害の夫がいる。
夫の発達障害の特性が少しでも軽くなると助かると思う私は、やはり悪妻なのだろうか?

別居中の夫と共に精神科へ

筆者の夫はADHD(注意欠如・多動性障害)とASD(自閉症スペクトラム障害)の混合型だ。

夫の勤める会社では、半年に一度精神科を受診して、現在の様子を報告することが義務となっている。受診の際には夫の上司に同行してもらうのだが、上司の都合が悪い時は妻がついて行かなければならない。

同行者は夫と共に診察室に入り、夫の近況を伝えたり、今度の対処法を聞いてきたりするのだが、夫の最近の様子を知らない私は、医師に何を話したらいいのだろう?
それ以前に、私たちが別居したことを医師に伝えるべきなのだろうかと悩んでいた。

夫とは、精神科の待合室で会うことになっていた。
夫と顔を合わせるのは、2か月ほど前の離婚の話し合い以来になる。

待合室に着くと、夫は長椅子に腰かけてうつむいていた。
私を見るなり「すいませんね。」と言い、それからしばらくコロナウイルスや娘の話をしながら時間を潰した。

夫は数字の世界で生きる男だ。
コミュニケーションが上手に取れなくとも、会議で支離滅裂な発言をしても、数字が良ければ許される。夫は発達障害が判明してからも、それまでの部署で働いているし、減給や役職から外されることはなかった。今後どうなるかは分からないが、現在のところはデスクがなくなるという心配はないと言う。

医師の前で弱々しくなる夫

小一時間は待ったであろう。
夫と共に診察室に入った私は、夫の隣に座り夫が話し出すのを待っていた。

夫が素直な気持ちで医師と向き合っていないのはいつものことだった。
その場所にいるのが不本意だというような態度で、自身の近況をポツポツと話し始めた。

それを聞いて医師は夫に「何か困っていることはありますか?」と言うと、夫は、計画を立てるのが難しいことと、人の気持ちを読むことができないと言った。

更に医師が、「仕事で困っていることはありますか?」続けると、夫は、「人の気持ちを読んで先回りすることを求めれれるのが辛い。」と答えた。

待合室ではいつもの調子で話していた夫が、だんだんと弱々しくなっていく。

次に医師は私の方を向き「家ではどんな様子ですか?」と言ったので、子育ての中でも、娘の一歩先を行って、娘を導いたりすることは苦手なようだと答えると、医師は「仕事でもできないのだから、育児でできるわけないですよね。」と言うのだ。

夫と暮らしている時、夫と娘はよく口論をしていた。
娘は私に泣きついて「お父さんが私の言うことを分かってくれない!」と訴えてきた。
そのことを夫に言うと、夫は、「娘が言うことを聞かない。」と腹を立てていた。
平行線だった二人が、いつになったら仲良くやってくれるのだろうかと心配になっていたことを思い出す。

医師の言葉を信じるならば、夫はこの先もずっと娘の気持ちを汲んでやることはできないのだろう。娘は「お父さんは自分に意地悪をしている」とずっと思い続けているのだ。

そうではない。
お父さんに悪気はない。
生まれつきの脳の特性により、人の気持ちを理解することが得意ではないのだ。

しかしその理由を話したところで、娘が納得できるはずがない。
大人の私であっても、受け入れることができなかったのだから。

大人の発達障害に打つ手なし?医師が言った言葉

自分からは何も言わないでおこうと思っていたが、先の医師とのやり取りの中で疑問が起こってきた。

菅谷
先生、発達障害を持つ男性が親になると、親子関係の中で困ることがでてくると思うのですが、みなさんどうやって対処なさっているのですか?
医師
いま困っていることが、これからできるようになるというのは難しいね・・・発達障害は治るというものではないから・・・。
菅谷
そうですか・・・。
夫と同じ問題を抱える男性に子育てを指導してくれるところとか、カウンセリングのようなものはないのででしょうか?
医師
(しばらく考えてから)病院で紹介できるようなところはないね。
菅谷
ではどうやって対処していったらいいのですか?薬を飲むとか、でしょうか?
医師
薬を飲んでも人の気持ちが分かるようになるわけではないからね・・・本を読んだりして対処法を見つけていくしかないと思いますよ。
ご主人ができることを伸ばしていってね・・・できないことはできないのだから・・・。奥さんその辺よく分かってるでしょうから、フォローしてあげてくださいね。

医師の話を聞いていると、まるで子育てと同じだと思った。

この間、夫は黙って話を聞いていたが、医師が「発達障害は治るというものではないから・・・」と言ったところで大きく頷いていた。それはまるで「治らないんだから仕方がないんだよ。」と私に言っているかのように見えた。

夫は発達障害の本など読まないだろうから、私が本を読み、夫に対する対応を変え、夫のできるところを伸ばし、できない部分は受け入れ、夫ができないところを補うのだろう。

では夫は?夫は自分の発達障害に対して何をするというのか?
なぜ夫は、自分自身のことなのにもっと真剣にならないのだろうか?

自分の管理をしながら、娘を育て、なおかつ夫のフォローをするなんて私には無理だ。
今のところ夫とは別居生活を続けているが、やはり元に戻ることはできないのだと思った。

最後に、夫は会社の上司から知能テストを受けたらどうかと提案されていた。
そのことを医師に告げると、医師は、夫のできるところ・できないところを知能テストで知ることはできるけれど、この年齢になって知ったところでどうしようもないから、やる必要はないでしょう、と言った。

その医師の言葉を聞いて、大人になってから判明した発達障害には打つ手はないと言っているのと同じではないだろうかと私は思ったのだ。

CHECK!発達障害の夫、カサンドラ症候群については過去記事でも書いています。

発達障害の夫の特徴的な9つの行動

その程度で離婚するの?と思われがちなカサンドラ症候群の妻

【体験談】カサンドラ症候群とうつ病からの回復のためにやったこと





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