食い尽し系夫に手羽先を出したらいろんな意味でバトルだった




そもそも「食い尽し系」って何?

「食い尽し系」とは、食い意地が張っていることに加え、

食事を共にしている人の気持ちを考えることをしないで、

欲望むき出しで人の分の食事までも手を出してしまう、ちょっと困った人を言う。

大皿に盛られたおかずはオレのもの

食い尽し系のおかずに対する執着は半端ではない。

それもそうだ。白米なら炊飯器の中にまだたくさんある。

おかずはそうはいかない。この皿に盛られたものがすべてなのだから。

二階から降りてきた夫が、食卓の上にある手羽先にいち早く目をつけた。

食い尽し系夫がアップを始めたようだ。

ああなんでまたおかずを大皿に盛ってしまったのだろう。

大皿の方が見栄えがよいとか洗い物が少なくてすむとか、そんな主婦目線などどうでもいい。
それよりも、落ち着いて食事ができることを優先させるべきだった。

せめて娘の分のおかずだけは死守しなければならない。
テーブルを挟んで夫と向かい合っている私に緊張が走る。

何度でも自分に言い聞かせたい。食い尽し系に大皿料理は厳禁だ。

その夜のメインディッシュは鶏の手羽先。
黒コショウたっぷりでいただく、世界の山ちゃんスタイルのうまいやつだ。

手羽先は1本を食べきるのに少々時間がかかる。

そうほいほいと口に放り込めるものじゃないので、大丈夫かもしれないと思った。
夫が骨にしゃぶりついている間に、私と娘の分を取り分ければいい。

実は手羽先を焼いている時点でちょっとイヤな予感がしていた。
手羽先総数12本。4本入り3パック分だ。

やはり少ない。どう見ても足りない。

そもそも手羽先は、ずうたいの割に食べられるところが少ない。
しかし手羽先を均等に焼くには、大きいフライパンを使っても12本がギリギリ。

フライパン2枚で手羽先を焼くなんて神業、私にはとても無理だ。

料理をする方はご存じだろう。
手羽先を焼くのは軽いバトルだ。
戦略を立てて挑まなければ、自分も台所も油まみれになってしまう。

手羽先からパチパチと跳ね出てくる油をどうやって避けるか?
フライパンの蓋を盾のようにして油から身を守る。

そうこうしている間にコンロの周りに油が飛び散る。
ギトギトにならない前に拭く、盾を持って身を守る、コンロの周りを拭く、こんがり焼けたところで合わせ調味料を入れる、さらに舞い上がる油と調味料!盾だ!フキンだ!とまったく気を抜けない調理なのだ。

こんなに頑張って作った手羽先、全部食われてたまるものか。
だが、手羽先の数が足りないのは明らかだった。

12本しかないのだから、家族3人で思いやりを持ちよりながら食べようじゃないか。
もしくは手羽先を余分に購入し、もうひとバトルやるべきだったのだろうか。

食い尽し夫が、手羽先のピリ辛揚げを前にして、人情なんて出すわけがない。
何年一緒に暮らしてんだよ。私は自分を責めた。

ほどなくして手羽先は完成。
もちろんのことビールも用意して、副菜とご飯を並べていく。

食卓についた私は、夫に向けて「分かってるよな?」という空気を発するが、食い尽し夫はテーブルの上の手羽先をひたすらにガン見。私の顔色など気づこうともしない。

家族3人の食卓に手羽先が12本あったら、ふつうのお宅ならどのような配分で食べるのだろう?

単純に割れば一人当たり4本。
もちろんお父さんは多めだろうから5本か?
そして娘が4本、母3本。
この割合が家族ってもんじゃなかろうか。

さあ食事だ。

我先にと手羽先に手を伸ばす食い尽し夫。

OK. 想定内だ。

すぐに私は娘の取り皿の上に、手羽先を3本確保した。

すると娘は美味しいだ食べ辛いだ骨の所はどうするだの言って私の手を借りようとする。

想定外のロスタイム。

あれこれと娘の世話を焼いているうちに、手羽先の山はみるみる低くなっていく。

娘が手羽先に一段落した頃、大皿を見ると残り2本。

なんとも微妙な数を残してきやがった。

私はそのうちの1本を自分の皿に置き、もう1本は大皿に残した。

最後のひとつをどうするのだろう?
夫がどんな行動をするのか見てみたくなった私は、物を取りに行くフリをして台所へと立った。

「残りどうする?」とか「食べてもいい?」と聞かれたらもちろん譲っただろう。

妻が席を立った隙に最後のひとつを持って行くなんて泥棒みたいじゃないか。

何と思われようとも、最後の手羽先を食べることが大事なのか?

テーブルに戻って空になった皿を見た私は、離婚の意思をさらに固くする。

おそらく、もうひとパック手羽先を多くしたところで同じことが起こっただろう。

せいぜい私の分はあともう1本。
その1本の為に、あの油バトルをもう一戦やるのはご免だ。

しかも多く作れば夫の食べる分が増えるだけ。
思いやりのない夫に、そんなことをしてあげる必要などないのだ。

最後に、食い尽し系らしいオチがある。

私が娘の取り皿においた手羽先、それまでも夫は食い尽した。

CHECK!食い尽し系の三部作w

【驚愕】食い尽し系夫とピザを食べるとこうなる

元夫は「食い尽し系」だった




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