その程度で離婚するの?と思われがちなカサンドラ症候群の妻




カサンドラ症候群とは?(妻の場合

夫が発達障害であった場合、夫婦間のコミュニケーションが取れない等の理由から、妻が精神的に不安定な状態に陥ってしまうことを言う。

理解されないカサンドラ症候群の妻の苦しみ

たとえば、夫が暴力をふるうとか莫大な借金を作ったとか、夫側にはっきりとした落ち度があれば、もう少しマシなのかも知れない。

夫が発達障害というケースの多くは、夫は外で通常の社会生活を送れているように見えるし、高収入を得る「エリート」と呼ばれる男性も結構いる。

そのような場合、発達障害を持った夫と離婚することは、妻の我儘であると思われることもあるし、また自分自身も「もしかして私の我慢が足りないのかしら?」と悩んでしまうこともある。

夫が発達障害であるのは、誰が悪いわけでもない。
夫だって好んでそのような状態にあるわけではないのだ。
それなのに、離婚したいと考えるなんて最低な人間なのではないかと自分を責めてしまう。

どんな夫だって何かしらの問題がある。
自分にとって100%都合の良い相手なんているわけがない。

そして、発達障害の夫にももちろん、人間として良い部分はたくさんある。

様々な角度から夫と家族であることを考えてみても、最終的に「離婚」という結末を選んでしまう妻の気持ちが私には分かる。

なぜなら私の夫も発達障害(ADHD・ASD)の診断を受けており、私自身も悩み、うつ病を患い、精神科病棟に入院したという過去があるからだ。

このような体験から、発達障害の夫と生活することで生じる悩み、そして私自身がカサンドラ症候群からどのように立ち直ったかを振り返り、ここに書いてみたいと思う。

カサンドラ症候群の妻の悩み

発達障害の夫と暮らしていると、これまでの人間関係ではなかったような問題にぶち当たる。
発達障害の夫との暮らしの中で、もっとも悩んだことは以下の3点になる。

カサンドラ症候群の妻の悩み

  1. 夫に話しが通じない辛さ
  2. 物事をよく忘れる夫に対してのイライラ
  3. 何事も一人で決めなくてはならない重圧

夫に話しが通じない辛さ

夫との会話は、相談からお願いごと、他愛もない日常会話までもなかなか難しい。

例えば、映画にでかけた夫に「映画はどうだった?」と感想を聞くと、映画のあらすじが延々と返ってくる。相手が自分に何を聞きたいのかと考えるよりも、自分が言いたいことを話してくるのだ。

夫と生活を始めたばかりの頃は「映画の感想を聞きたいんだけどね。」と質問を重ねていたが、こういうことが続くと、会話自体が面倒になり、夫と口を利くことは激減する。

悩みごとを夫に話した場合は、妻側の悲しみはさらに深くなる。

発達障害の夫は、人の気持ちを推測することが苦手だ。
目の前で悩んでいたり、泣いていたりする人がいると、どうしたらいいのか分からない。

そういう時の夫の頭の中は、この面倒な状況からどうしたら逃げられるかということのみに集中しており、話を聞いてくれたとしてもただ黙っているだけ。悩みについて話し合うことはない。

それから、妻側の体調が悪い時も最悪だ。

「ちょっと具合が悪くて」という会話は通じない。
夫にそのことを伝える時は「この部分がこう悪いから、今日はこれとあれの家事ができない。だからこのぐらいの時間、横にならせてほしい。」と一から十まで説明しなければ分かってもらえないのだ。

物事をよく忘れる夫に対してのイライラ

発達障害の夫は、自分の関心のないことは覚えていられない。

何度言っても、ドアは開けっ放し、電気もつけっぱなしだ。
忘れ物をして外出してしまうことも多く、自宅に取りに戻る時間のロスが多い。
だから外出時には、我が子と自分の物、夫の物まですべて確認するのが妻の仕事になる。

すぐに物事を忘れてしまうので、日常生活の中で同じことを何度も言わなければならない
それもまた始めから、その手順となぜそれを忘れてはならないのかを具体的に説明しなければ、夫の頭の中には入っていかないのだ。

一方、関心を持っていることは驚くほど細かく覚えている。

子どもの友達に関心があった場合、そのお友達の誕生日、親の名前、親の職業、乗っている車の車種、ナンバーまで覚えていたりする。

脳の構造上仕方がないと分かっていても、こんなにも記憶力が良いのに、妻の話は覚えていられないのかと空しくなった。

何事も一人で決めなくてはならない重圧

夫は物事を計画することをが苦手だ。
子どもの進路や教育方針という重要な問題から、家や車という大きな買い物、旅行の日程、休日の過ごし方まで、何から何まで妻に決めて欲しいと言う。

そのことに興味がないのかと思えば、旅行は行きたいし、新しい車も欲しいらしい。
でも、どこに行く、どのメーカーの車を買うまでは決められないのだ。

時には、夫の仕事の優先順位までも筆者が決めることがあった。

子どもが産まれてからは、夫の決断に付き合っている時間がなくなり、そのために仕事がうまく回らないこともあった。

独身時代はどうしていたのかと聞くと、「分からない」と言う。
夫が若い頃は、何もかもも指示してくれる親切な上司がいたのかもしれない。

夫がなぜ物事を決めたがらないのか、正直なところ筆者には分からない。

発達障害には、物事を決定することや、優先順位を考えたりすることが苦手な傾向にあるということは聞いている。

カサンドラ症候群から鬱病へ

まず夫との生活にストレスを感じるところから始まった。
これまで付き合っていた男性や友人ならば、スッと通じる話が夫には何度言っても通じない。
ふつうならば言わなくても分かってもらえることを、こんこんと説明しなければ分からない。

はじめはたたただ謎だった。
私の伝え方が悪いのかと、いろいろな球を投げてみたけれど何の変化も起こらない。

なぜそういう言動をするのか理解したかった。
夫と話が通じない、妻に関心がないのは、私に原因があるのではと落ち込む日が増えていく。

やがて子どもが産まれ、夫は子どもにも関心が薄いことが分かり絶望を感じた。
あんなに欲しいと言っていた我が子を、泣き止まないからとベッドの上に投げつけるようにしたことを、今でも許してはいない。

そんな夫だったが、よく働きしっかりと稼いでくる。
生活水準には何の問題もなかったが、精神的に満たされない日が続いていた。

そうこうしているうちに朝起きることができなくなり、食欲が落ちていく。
夫が帰宅するまで隠れて酒を飲むようになり、毎月の買い物の額も尋常ではなくなる。

この間、私が食べないこと、酒を飲んでいること、とんでもない額の買い物をしていることに、夫は気付いていない。

この辺りから、こんな母親では子どもの発育に悪影響を及ぼしてしまうという恐怖におびえるようになり、すべての責任を放棄して逃げたいという思いが止まらなくなっていく。

自分の心理状態がギリギリまできていることが分かった。
いっそのこと壊れてしまった方が楽だったが、娘のことを考えるとどうしてもできない。

そこから、この状況から自力で抜け出すことは無理だと感じた私は心療内科を受診した。
この時に、うつ病との診断がつき、その後3年間続く治療が始まったのだ。

ここまでが、夫との生活に疑問を持ち、カサンドラ症候群になるまでの筆者の体験談になる。
この頃はまだ、夫が発達障害であることは分かっていない。

そもそも、筆者には神経質なところがあり、物事をくよくよと気にする性格をしている。

このようなタイプは、何かのきかっけでうつ病になることが多いのだと言う。
このような気質は変わることはないので、うまく付き合っていくしかないと医師に言われたことを思い出す。

何事も明るく考えられる性格の人は、うつ病に罹りにくいのだろう。
そういう妻ならば夫とも上手くやれたのかもしれない。

あっけらかんとした妻ならば、発達障害の夫の特性も受け流せるのだろう。
つくづく、夫との相性が悪いのだと思う。

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